あいちゃんずでいず

あいちゃんとゆかいな仲間たち(男子も既婚者もいます)婚活、お見合い、恋愛に役立つブログを更新していきますね。真面目なお話からくだらないお話まで付き合ってください。

メスに同化してしまうヒモ男 アンコウ

「ヒモ」という言葉をインターネットの百科事典・ウィキペディアで引いてみると「女性を自分の魅力で惹きつけ、女性に経済的に頼る男性のこと。家事の分担の多くを受け持つ主夫とは異なる」と記述しています。我々にとって名前に馴染みがある生き物の中で、一番「ヒモ=なにもしない」にかぎりなく近い生き方をしているのはアンコウではないでしょうか。そう、アンコウ鍋などで有名な、アンコウです。アンコウの種類はたくさんあるのですが、「ビワアンコウ」「ミツクリエナガチョウチンアンコウ」などの数種のオスが、結婚した後は完全にヒモ生活を送ることで有名です。それも「エサを取ってこない」とか「あまり動かない」とかいうレベルではなくて、生まれた時は別々の個体ですが、婚活に成功して結婚した後は身体ごとメスに吸収してもらい、その後はメスの体内でほぼ溶けた状態で生きていくのです。オスはメスの体内で「100%ヒモ」として人生ならぬ魚生を生きていくので、外を見ることは2度となくなります。だから目は消滅。やがて自発呼吸すらやめて、完全にメスの体内で栄養をもらうだけの存在になります。自分では目も見えないし、自力呼吸すら出来ない存在。アンコウは深海魚の一種で、種類にもよりますが数百メートルの深度に棲んでいます。生物の密度は極めて低く、だからオスとメスが出会うのは大変で、滅多に会えないために一度出会ったら「即結婚」を狙います。特にオスはメスを見つけ次第、噛みつきます。だって一生養ってもらえるかどうかの瀬戸際ですから。噛みついたら絶対に離さずに、身体が溶けて融合する物質を出して、2匹の身体の融合を進めていきます。身体の大きさはオスが1だとしたら、メスは20ほどもあったりします。人間でいえば身長1センチの男子と身長2メートルの女子という感じですね。それもこれもメスの体内に寄生して、吸収してもらって生きるため。同じ大きさだとメスの負担は大変ですが、このくらい小さいと「まあ、いいか」となるんでしょうか。大きいメスの個体だと、何匹ものオスがくっついて融合してる場合もあるそうです。結婚後は、もう個体というよりほとんど雌雄同体。オスの身体から「目」「内臓」などはなくなっていきますが、最後まで残るのが「精巣」。他の機能がなくなっても、この精巣だけはむしろ結婚後に大きくなり、機能を果たすそうです。ますますもって「ヒモ」ですね。メスの身体に精子を提供するだけのために生存しています。こうした生き方は極端に見えますが、エサが少ない深海の世界では、理にかなっている面もあります。深海ではオスが食べるだけのエサは充分にはありません。だったら同じ身体になるのは一つの手というわけです。