恋愛はガラスのように壊れやすい

恋愛にはある大前提があります。男女の仲、恋愛関係というものは壊れやすいことが前提なのです。すべての人間関係の中で、最も壊れやすく、はかないものが恋愛関係なのです。なぜ、これほどまでに壊れやすいのかというと、恋愛関係だけは、お互いがその関係を維持しようとする努力が常に必要とされるからです。他の人間関係と比べてみればわかります。親子や兄弟の関係は、通常何もしないでも死ぬまで続きます。これを壊すにはよほどのパワーが必要になりますし、一時壊れかかっても時間が関係を修復する場合が多いのです。友情、友達の場合も学生時代の友人などは年に数度、もっと言えば数年に一度程度の交流であってもその関係は続きますし、その間にお互いの努力を必要としません。先輩後輩の関係も似たようなものです。しかし、恋愛関係だけは違います。恋愛関係だけは、一ヶ月も相手をほうっておくだけで簡単に壊れます。壊れないと思う方はやってみればわかります。一ヶ月連絡をしないで、一ヶ月後に電話をしたとします。その第一声が、「久しぶりに電話くれて嬉しいな！」ということはありえません。友人や親兄弟ではそうであっても恋人にはありえないのです。ただ何もしないだけで壊れるのが、恋愛の関係だということを理解することです。つまり、恋愛は惹きつけ合う力も凄まじいが、引き離そうとする力も常に働いています。いつか必ず壊れる関係が恋愛関係なのです。そして、その必ず壊れる男女の関係を永続的なものにするには結婚しかありません。もちろん、結婚したからといっても壊れるときは壊れます。そんなことは書く必要もありません。ただ、恋愛関係のように壊れることを前提としたものにはならないのです。２０年３０年と続く恋愛はありえませんが、夫婦なら普通の話でしかありません。彼氏彼女の関係なら２年も付き合えば長いほうですが、２年で離婚は早すぎる、といわれます。一生続く親子関係、友情、夫婦はあっても恋人はないのです。恋愛は壊れやすいことが前提であるのを知ってしまったあなたは、今よりも相手にやさしくなれる気がしませんか？